愛知真木子研究室

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私たちは、窒素栄養環境の変動に対する植物の適応と進化について、分子生物学、遺伝子工学、植物生理学、生態学などの手法を用いて、明らかにしたいと考えています。 窒素は、植物にとって大変重要な栄養素です。しかし、硝酸態窒素は水に溶けやすいことから土壌中で不足しがちであり、多くの植物は貧栄養環境に適応するように進化してきました。一方近年、農業における窒素の過剰利用が水質汚染や富栄養化の原因となっているだけでなく、硝酸イオンを多量に含んだ野菜の摂取による健康への影響が懸念される状況となっています。

そこで、私たちは、ラン藻類やシロイヌナズナ、モウセンゴケ植物を利用して、少量の施肥で十分に生育し、硝酸を細胞に蓄積しない植物の作出を目指しています。、また、窒素環境の変化が、生物多様性の劣化に関与しているのではないかと考え、環境中の無機イオン濃度に注目して、モウセンゴケ植物、シデコブシを代表種として生物多様性を維持する環境保全手法を見出すことをめざしています。

また、化石燃料の大量消費による大気中のCO2、NOx濃度の上昇は、異常気象など地球規模での問題となっています、当研究室では、このCO2、NOx濃度の上昇が植物にどのような影響を与えるかを明らかにするとともに、化石燃料の代替となるような物質を光合成微生物であるラン藻を用いて生産することを目的としています。