真菌類 × 生物化学 × 生物工学 Fungi × Biochemistry × Biotechnology
生物の能力を理解する「基礎研究」とその機能を利用する「応用研究」の両輪は、「持続可能な地域社会づくり」において極めて重要です。
真菌類は、食料品、医薬品、環境保全などと深く関係する重要な生物資源であり、社会実装の可能性を秘めた研究材料として非常に価値が高いといえます。
真菌類の生態や形態は複雑ですが、大まかにいうと、「キノコ」と呼ばれる生き物は、胞子、菌糸体、子実体(いわゆるキノコと呼ばれる生殖器官)の姿形、
「カビ」と呼ばれる生き物は、胞子、菌糸体、分生子柄(無性生殖器官)または子嚢果(有性生殖器官)の姿形を繰り返します。
しかし、このような生活環を制御する活性分子の発見やその分子機構の解明には、いまだ至っていません。
私たちは、この真菌類の秘密を理解する「生物化学」と真菌類の能力を利用する「生物工学」を双方向から展開していきたいと考えています。
研究テーマ Theme
真菌類の光制御機構の解明
キノコ・カビが保存する光受容体の分光特性、分子間相互作用の解析など
真菌類の分化誘導機構の解明
キノコ・カビの生体内で光依存的に合成・分解される生体分子の特定など
真菌類の生物機能を利用した基盤技術の開発
キノコ・カビに由来する新規の生物活性物質・機能性物質の探索、生合成酵素の分子設計・機能改変など