堀部研究室(園芸学研究室)

サボテンの研究が世界を変える!

皆さんはサボテンがこれまで人の生活を支え、環境を改変し、またこれから世界を変える可能性を秘めていることを知っていますか?

サボテンは紀元前からラテンアメリカ地域でさまざまな用途に利用されてきました。現在でもウチワサボテンの果実や茎は野菜や家畜飼料、加工品として世界の広い地域で消費され、医薬品や化粧品の原料にも使われています。またその著しい乾燥耐性が注目され、近年では砂漠化や土壌侵食の防止にも利用されています。しかしその生命力が裏目に出て、オーストラリアやアフリカでは侵略的外来種として繁殖し問題となっています。

さらにサボテンは研究材料としても非常に面白い植物です。サボテンは耐乾性や耐熱性など他の植物と比べ驚異的な環境ストレス耐性(-40度、+60度に耐えるものも)に加え、栄養繁殖能力や可変的なCAM型光合成など特徴的な性質を多く備えていますが、その遺伝子レベルでの仕組みはほとんど分かっていません。こうしたサボテンの持つ驚異的な性質の分子メカニズムを解明できれば、他の作物への適応を通じて、食糧の増産や温暖化防止、医薬品の開発など、地球規模の環境問題の解決につながると思われます。

現在、研究室では春日井市の特産である食用・観賞用サボテンの新しい栽培法の確立や新品種の育種、サボテンの地球温暖化防止への利用(炭素固定特性の調査)、さらに遺伝子操作技術や組織培養技術など研究推進に必要となる基盤技術の開発などを目的とした研究を行っています。また春日井市内の生産者・事業者・商工会議所と協力しサボテン産業の振興を目指した活動も実施しています。多様な食用・観賞用サボテンを使った研究は日本ではこの地域でしかできない研究であり、また食用サボテンの水耕栽培や植物工場での栽培は世界でも初めての取り組みです。日本のサボテン研究の中心で、自分を成長させたい学生・研究者を歓迎します。(他大学からの大学院生も受け入れ可能です。)

研究・教育・社会活動を通じ、「世界の不思議を明らかにすること・社会に貢献すること」が研究室のミッションです。

堀部研究室(園芸学研究室)へようこそ

当研究室では「市場から遺伝子まで」をスローガンに、地域の活性化から遺伝子の機能解析まで幅広いテーマを扱っています。研究では園芸作物の持つさまざまな性質について、その仕組みを明らかにし、そこから新たな技術や価値を創造することを目指しています。

現在はサボテンの研究に加え、多肉植物の徒長抑制技術の開発、バラの開花機構の解明、切り花の開花調節技術の開発、など園芸学分野のさまざまなテーマに取り組んでいます。研究室では学生は①サボテン組、②多肉植物組、③花組などに分かれてグループで研究を行います(修士以上は個別テーマ)。

当研究室は愛知県内の事業者(農家、企業、役所など)と関わる機会も多く、皆さんが成長するきっかけとなる機会も多いと思います。

研究に打ち込みたい人や、研究室での生活を通して自分を成長させたい人を歓迎します。

キーワード:サボテン(観賞用・食用)、植物工場、水耕栽培、六次産業化、地域活性化

相談に応じられる内容:サボテンに関する事象全般、食用サボテンの生産・加工、サボテンの果実生産、植物工場における作物生産、研究に関する質問、切り花の品質保持、共同研究の問い合わせ、春日井市のサボテン産業について、など

著書の紹介「サボテンはすごい!過酷な環境を生き抜く驚きのしくみ」

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2022年8月27日発売

サボテンの進化・生態・環境耐性・形態・栽培・利用などについて科学的な側面から解説しています。

海外調査の方法紹介やミニ図鑑なども記載しました。

①サボテン科学研究会、②サボテン・多肉植物活用推進プラットフォーム

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①サボテンの基礎・応用研究の推進を目的とした独自の研究グループを作り、ゲノム解析・代謝産物解析・耐病性解析・機能性解析・環境耐性解析・生産性向上技術の開発・レシピ開発など、多様な研究テーマに取り組んでいます。

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②また、サボテンや多肉植物の研究と活用推進を目的としたオープンプラットフォームを設立しました(当研究室が事務局)。

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研究の世界的背景と目標

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