2025.6.27. またまた蛍の浮世絵

最近すごい頻度で浮世絵やら染付やら買ってます。ちなみに今回のは、落合芳幾の源氏絵(源氏物語を江戸流に解釈にした錦絵)。芳幾は国芳の弟子らしいです。「生写朝顔日記」という歌舞伎の演目に蛍がでてくるので、それと源氏物語をからめてるみたいです。
「恋慕のやみに迷ひ蛍火に胸のほむら燃えてついに盲となる」なんのこっちゃ。あんまり面白味のない浮世絵だなあと思っていたら、着物の柄が「雪持ち竹」で面白いというご指摘を受けました。なるほどそこは見てなかった。
2025.6.25. 高度に様式化された蛍の蕎麦猪口

高度に様式化された図案の蕎麦猪口を手に入れました。私はホタルが図案化された和骨董を集めていますが、ホタルかどうかわからないという意味ではこれがナンバーワンですね。でも、柳の間を飛んでいるものと言ったら、やっぱりこれはホタルだとしか言いようがないのです。
見てのとおり、裏側には金継ぎが施されています。割れた部分をあえて金色に埋めてデザインの一部としてしまう「和」の発想がいいですね。蛇の目高台の真ん中だけ釉がかかっているので、江戸後期のものと考えられます。なかなか面白いものが手に入りました。
2025.6.24. 名古屋大ブックフロンテの特設コーナー

名古屋大博物館特別展のコラボ企画で、名古屋大のブックショップ「ブックフロンテ」2階では、発光生物の特設コーナーが設けられています。私の本が一同に並んでおりまして、昔よく行ったブックショップだけに、なんとも感慨深いものがあります。
でもよく見たら島野さんの『アメーバのはなし」「土の中の生き物たちのはなし」「寄生虫のはなし」だとか、西田さんの「繁殖干渉」とか、発光生物と関係ない本もしれっと並んでおりますな。まあ、いずれもとてもいい本なので、一緒に買ってくださいませ。
2025.6.23. 祝・第2刷

朝倉書店『発光生物のはなし』が2刷になりました!以前はよくわからなかったんですが、2刷が出るということは「出版社さんが想定してたよりもよく売れたからもっと作っても売れると判断された」ということですから、実に嬉しいことなのです。
オフセット印刷からインクジェット印刷に変わりましたが、内容も写真の見た目もほとんど同じですよ(30グラムくらい重たくなったかも、内容は少し修正した箇所あり)。
引き続き『発光生物のはなし』をよろしくお願いします(だれか、Amazonレビュー書いて〜)。
2025.6.20. ウミホタルを採りにみんなで津屋崎に行ってきました!
2025.6.16. 試薬のサマーキャンペーンのチラシ

年度末以外ふだんは真面目に見ていない試薬会社のキャンペーンちらし。よく見たら、こんなところにもホタルがデザインされてました。マウスの一家が優雅にホタル鑑賞です。ちらしの中を見たら、マウスの脳をホタルルシフェラーゼで深部イメージングする試薬のディスカウントが載ってました。
2025.6.14. 蛍がデザインされた棗

ホタルがデザインされた棗(なつめ:茶道の抹茶の粉を入れておくやつ)です。ちなみにこれは妻が買ったもの。私は、一点物はコレクションしていません。とはいえ、なかなかいい物なのでご紹介。即中斎好みの蛍早苗吹雪(ほたるさなえふぶき)と言いまして、とても伝統ある意匠です。蓋を取ると継ぎ目と蓋の裏には早苗が描かれています。ホタルの発光器には螺鈿が施されていて、青く反射して見えます。カエルの鳴き声が聞こえてきそうな素敵な茶道具ですね。このあたりでは、ゲンジボタルの季節も終わりです。ホンモノのホタルとの出会いはまた来年。
2025.6.11. 特別展に現代芸術家が集結!

友人のバイオアーティストであり生物学者である岩崎秀雄さん(早稲田大)が、バイオアートの世界的巨匠オロン・カッツ氏と、現代芸術家の赤松音呂氏を連れて名古屋大博物館の展示に来てくれました!赤松氏とは、私が以前コラボした作品がアルス・エレクトロニカ賞を受賞しましたが、それからお会いするのは久しぶりです(会場では、そのコラボ作品の映像も上映してます)。今回の特別展は、発光生物をとりまく生物学のみならず、科学史、文化、芸術にもフィーチャーしていますから、気鋭のアーティストたちに見てもらえたことは最高に嬉しいことです。
ちなみに、オーストラリア出身のカッツ氏に「オーストラリアでホタルを見たことありますか?」と聞いてみたら、見たことないと言ってました。オーストラリアには20種以上のホタル科昆虫が報告されていて、飛翔しながら強く発光するホタル亜科の種も知られています。なお、ホタルが分布するのは主にオーストラリアの東側ですから、西側出身のカッツ氏は見る機会がなかったのかもしれませんね。
2025.6.7. 「光る生き物を見てみよう」イベントを実施しました

名古屋大学企画展の話題が続いております。昨日は名古屋大学祭だったので、来館者もおおぜい来てました。
そんな中、今日は実際の発光生物の光を見てもらうというイベントの第一回目。写真にあるようにヘイケボタル(生体)とウミホタル(乾燥)と発光バクテリア(プレート)とオキアミ(冷凍)と光る落ち葉(朝採り)を皆さんに見てもらいました。
オキアミがものすごく光ってました。午前中に釣具屋で仕入れてきたんですが、あんまりいい色じゃなかったので心配でしたが、ビカビカ光ってました。光る落ち葉も、暗闇によく目を慣らしてから観察してもらったおかげで、皆さんすぐに見つけてくれました。
こういう発光イベントは、やってみないと分からない不確定要素がありますが、今回はとてもうまくいきました。
2025.6.3. 名古屋大学博物館特別企画「発光生物」が始まりました!

名古屋大学博物館の特別企画「発光生物」いよいよ開催です。さっそくたくさんのお客さんが見にきてくれていました。今のところ一番人気は、やはり生きたヘイケボタルの発光展示ですね。オスとメスの発光パターンの違いを実際に見ていただけます。「違うのがわかった!」と嬉しそうにしていたヤングの笑顔が印象的でした。皆さんも見にきてください。
2025.5.24. 中日こどもウィークリーに発光生物特集記事!

中日新聞社発行の「中日こどもウィークリー」の見開き大特集ページに発光生物が掲載されました。うちは昔からずっと中日こどもウィークリーを購読してるので、これは嬉しい。
中日こどもウィークリーは、もともと子供に読ませようと思って購読を始めたんですが、重要なニュースをわかりやすく解説してくれて、ややこしい世界情勢の話も「ああそういうことね」と理解するのにとても役に立ってる。どうでもいい嫌なニュースは出ていない。謎解きクイズも楽しい。結局「うちは新聞はこれでいい」ということになってる。
で、「ほらお父さんが出てるぞ」と子供に紙面を見せたところ、無反応。まあ、テレビに出てもだいたい無反応ですけどね。
2025.5.6. GWの読書

GWは実家に帰っていてそれなりに盛りだくさんだったわけですがそれはともかく、その間にたまたま読んだ2冊が精神疾患と教育と尊厳に関わるものでした。一冊は「ぼくはO.C.ダニエル」(ちなみに、OCDとは脅迫性障害のこと)、もう一冊は有名なダニエルキイスの「アルジャーノンに花束を」の新版。精神疾患に興味があって手に取ったわけではないのだけれど、まあいちおう教育者の端くれとして、読んでよかった。アルジャーノンは、すごく昔に読んだ記憶があるけど、内容はすっかり忘れてました。
昔は気にならなかったと思うんですが、今読むといろいろと科学的に気になる点がありました。いい作品なんですけど、そのいろいろが気になってしまって、あまり作品に没入できなかった。
いろいろというのはまず、①ネズミの知能が低いこととヒトの知的障害がごっちゃにされてること。それから、②ネズミの予備実験を1個体しかやらないで、しかもその経過観察途中でヒトを使った実験に進んでしまったこと。少なくとも、ネズミのオスメス3頭ずつは実験しましょう。私の研究のような人畜無害な実験でもn=3はやりますよ。それから、③アルジャーノンやチャーリーの知能が下がってきた段階で、どうして再手術を考えなかったのかということ。いやあ、どうしても気になっちゃうんですよね。
2025.4.29. 周延「真美人」を入手!

橋本周延の美人画の集大成と言われるシリーズ「真美人」の「蛍」を手に入れました。欲しかったものとはいえ、明治31年の作品ですからね。それにしては、ちょっと高かったなあ。最近は、ちょっといい浮世絵はとんでもない値段だったりして困ります。先日、博物館で歌麿の「画本虫えらみ」の実物を見ました。やっぱり江戸時代のものは風格が違うなあ。それと比べると、この真美人はやけにポップな色使いだなあ。
2025.4.7. 看板

名古屋大バス停前の立て看板にも登場です。近所なので帰りに写真を撮ってきました。看板は嬉しいですねー。ちなみに、遠くで青く光っているのは発光生物ではありません。豊田講堂の時計です。青色ダイオードです。青色のダイオードは最も開発が難しかったダイオードだそうです。一方、海の生物たちは、何度も何度も青色の発光を進化の過程で獲得しています。
2025.4.4. 名古屋大学博物館特別展「発光生物」のご案内

今年度さいしょのお知らせはすごいですよ。なんと、名古屋大学博物館の特別展、次のテーマは、ずばり「発光生物」!しかも、中部大学応用生物学部の共催です。
名古屋大博物館の特別展で発光生物をやるのは長年の夢だったんですよねー。こんなこともいつかあろうかと私がコツコツ集めてきた発光生物の標本や浮世絵などの文化資料も一挙公開。研究者として、コレクターとして、こんなに幸せなことってあるでしょうか。西田先生、宇治原さん、私の夢を実現してくれてありがとー。