- 塚本友康・清水 愛・山本 敦・小玉修嗣・上茶谷若・井上嘉則。2010. 長鎖疎水基と陰イオン交換基を併せ持つ多官能型固相抽出剤の開発と野菜中のアセフェート簡易迅速分析への適用。アセフェートの持つ陰イオン性と疎水性を上手く利用して選択的に捕集可能な抽出剤の設計・合成を行い、実試料への適用結果を報告した。食品衛生学雑誌、51, 58-64.
- 中島康夫・鈴木清一・山崎真樹子・井上嘉則・深津佑太・山本敦。2010. インラインダイアリシス-イオンクロマトグラフィーによる食肉加工品中の硝酸および亜硝酸の定量。発色助剤として用いられる硝酸、亜硝酸を、イオンクロマトグラフ装置とインラインで結んだマイクロダイアリシス装置を使うことで簡単に測定できる方法を開発した。酵素法によってバリデーションを行った。分析化学、59, 679-683.
- Shuji Kodama, Atsushi Taga, Atsushi Yamamoto, Yuji Ito, Yoshitaka Honda, Kentaro Suzuki, Tomohisa Yamashita, Tomoko Kemmei, Sen-ichi Aizawa. 2010. Enantioseparation of DL-isocitric acid by a chiral ligand exchange capillary electrophoresis with Ni(II)-D-quinic acid system. ニッケル(II)-D-キナ酸系での配位子交換キャピラリー電気泳動法による、果汁中のDL-イソクエン酸の光学分割を行った。検査した全ての果汁中からL-体は検出されなかった。Electrophoresis, 31, 3586-3591.
- 内山一寿・近藤万莉・横地里香・伊藤宏・田嶋一郎・利根川幸・行谷義治・山本敦。2011.微分スペクトルクロマトグラム法による類似構造臭素系難燃剤の分析。UV吸収スペクトル、MSスペクトルや保持挙動まで類似した化合物の分離定量において、ディジタルフィルターと比クロマトグラム法を微分スペクトルクロマトグラム法に導入することで、優れた分析精度が得られることを明らかにした。分析化学、60, 171-174.
- 井上嘉則・山本敦。2010. ポリマー系固相抽出剤の機能化と食品分析への応用。食品分析に使われるポリマー系の固相抽出剤について、その種類と合成法、および適用例について概説。化学と生物、48, 51-57.
- 小玉修嗣・多賀淳・山本敦、2010. キャピラリー電気泳動分析を通して見えた食品中におけるキラル化合物の動態、光学分割におけるキャピラリー電気泳動法の優位性を説き、食品中への適用例を概説。化学と生物、48, 263-268.
- 三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・齊藤満。有機ハロゲン選択性固相抽出剤の開発とスクラロース分析への応用、2010年5月、第99回日本食品衛生学会学術講演会(東京)。有機ハロゲン化合物に選択性を示す抽出剤を用いた食品中のスクラロース分析法について報告した。
- 三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・齊藤満。有機ハロゲン化合物に選択的な新規固相抽出剤の開発、2010年5月、第71回分析化学討論会(松江)。ハロゲン原子間で働くロンドン分散力を利用した有機ハロゲン化合物に選択性を示す抽出剤を合成し、評価した。
- 末松千賀子・立松路也・塚本友康・山本敦・井上嘉則・齊藤満・東海林秀典・加藤祐史。オンレジン蛍光分析法による蜂蜜中テトラサイクリン類の測定、2010年5月、第71回分析化学討論会(松江)。テトラサイクリン類は両性イオン型で存在し、スルホベタイン樹脂に双極子静電作用により選択的に捕集される。このテトラサイクリンの固相上での蛍光強度を測定した。
- 井上嘉則・上茶谷若・小林泰之・山本敦・齊藤満。両性イオン型高分子を結合した親水性吸着剤の調製と抽出分離特性、2010年5月、第71回分析化学討論会(松江)。表記吸着剤をHPLC用カラムに充てんし、保持特性を調べた。その結果、被検種の保持比とlog Pの間に負の相関が認められ、明確に親水性相互作用の発現を示唆する結果が得られた。
- 小林泰之・山本敦・井上嘉則・上茶谷若・齊藤満。両性イオン型高分子を結合した親水性吸着剤の固相抽出特性に及ぼす対イオン効果、2010年5月、第71回分析化学討論会(松江)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体のポリマーを導入した吸着剤は親水性を発揮することは、上記の報告とおりである。今回、官能基の対イオンが吸着特性に及ぼす影響を調べた。
- 中島康夫・山崎真樹子・鈴木清一・井上嘉則・深津佑太・山本敦。有機リン酸分析システムの開発―環境水中のグリホサート分析、2010年5月、第71回分析化学討論会(松江)。リン酸化合物を選択的に捕集するジルコニアを使い、除草剤であるグリホサート分析への適用を図った。
- 三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・上茶谷若・齊藤満。有機ハロゲン化合物に対する特異的分離カラムの作成と評価、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。ハロゲン原子間で働くロンドン分散力を利用した有機ハロゲン化合物に選択性を示す抽出剤をLC用のカラムに充てんし、保持特性を評価した.
- 末松千賀子・山本喬久・山本敦・井上嘉則・齊藤満・東海林秀典・加藤祐史。オンレジン蛍光分析法による清涼飲料水中アスコルビン酸の測定、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。樹脂上に吸着させたアスコルビン酸を、フェニレンジアミンで発蛍光体に誘導し、オンレジン蛍光法で検出することを試みた。
- 井上嘉則・上茶谷若・小林泰之・山本敦・齊藤満。両性高分子の水和力を利用した抽出分離―対イオンの水和特性に基づく分離の調節、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体のポリマーを導入した吸着剤の保持評価は終了した。今回は、この吸着剤をHPLCカラムに充填し、分離特性を評価した。
- 小林泰之・山本敦・井上嘉則・上茶谷若・齊藤満。両性高分子の水和力を利用した抽出分離-糖類の相互分離への適用、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体のポリマーを導入した吸着剤を充填したHPLCカラムで糖類の分析を試みた。
- 竹内優里・内山一寿・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・平山香代・木方隆文。有機ハロゲン選択性吸着剤を用いたオンライン固相抽出HPLC法による蜂蜜中のクロラムフェニコール分析、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。有機ハロゲン化合物に対して選択性を示す吸着剤を使い、蜂蜜中の抗菌剤クロラムフェニコールを簡便にHPLC分析可能な方法の開発を検討した。
- 小玉修嗣・多賀淳・山本敦・會澤宣一・鈴木健太郎・誉田佳孝・健名智子・山下智富・上出功。還元糖光学異性体の加熱による異性化、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。キャピラリー電気泳動装置を使った光学分割法により、食品加工時での加熱処理による還元性単糖類の異性化を調査した。
- 健名智子・小玉修嗣・藤島裕典・山本敦・井上嘉則・早川和一。小矢部川下流部およびその河口海域におけるEDTAの分布、2010年9月、日本分析化学会第59年会(仙台)。活性炭固相抽出-HPLC法によるキレート剤分析法を海水中のEDTA測定に適用した。その結果、EDTAは川の流れに沿って沖合4 km付近の表層まで確認された
- 三輪俊夫・山本敦・上茶谷若・井上嘉則・齊藤満。有機ハロゲン化合物選択的固相抽出剤による有機塩素系農薬の抽出法の検討、2011年11月、第10回高山フォーラム(高山)。演者らの開発した有機ハロゲン化合物選択的吸着剤の性能を評価する目的で、各種塩素系農薬に対する吸脱着特性を評価した。
- Waka Kamichatani, Yoshinori Inoue, Mitsuru Saito, Yasuyuki Kobayashi, Atsushi Yamamoto. Counter-ionic effect on the separation of water-soluble compounds applying hydrophilic stationary phase bonded with zwitter-ionic polymer, 2010 Dec., The 4th Japan-China-Korea joint ion analysis symposium, (Gifu, Japan)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体のポリマーを導入した吸着剤について、官能基の対イオンが吸着特性に及ぼす影響およびHPLCカラムでの分離特性を総括した。
- Yasuo Nakashima, Seiichi Suzuki, Makiko Yamazaki, Yoshinori Inoue, Yuta Fukatsu, Atsushi Yamamoto. Simultaneous determination of eight ionic and neutral preservatives by inline dialysis-IC coupled with hydrophobic-ion exchange mixed mode column, 2010 Dec., The 4th Japan-China-Korea joint ion analysis symposium, (Gifu, Japan)。疎水性樹脂をベースゲルとした陰イオン交換カラムを用い、陰イオン性と中性の食品保存料の一斉分析を試みた。その際、マイクロダイアリシス装置をICライン上に接続することで分析の簡便化を図った。
- Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Hironori Fujishima, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa. Determination of EDTA in sea water by solid-phase extraction and high-performance liquid chromatography, 2010 Dec., The 4th Japan-China-Korea joint ion analysis symposium, (Gifu, Japan)。活性炭固相抽出-HPLC法によるキレート剤分析法を海水中のEDTA測定に適用した結果を総括。
- Seiichi Suzuki, Yasuo Nakashima, Makiko Yamazaki, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue. Ion-chromatographic separation of ionic compounds in waste-water using ion exchange columns with different hydrophobicity, 2010 Dec., The 4th Japan-China-Korea joint ion analysis symposium, (Gifu, Japan)。排水中の有機、無機陰イオン類を一斉分析するために、極性の異なるベースゲルを使った陰イオン交換カラムと有機溶媒を用いた溶離液の組み合わせによる分離の最適化を図った。
- Toshio Miwa, Shiho Suzuki, Atsushi Yamamoto, Waka Kamichatani, Yoshinori Inoue, Mitsuru Saito. Conductivity determination of clopyralid in straw samples applying solid phase extraction with novel halogenated organics selective adsorbent, 2010 Dec., The 4th Japan-China-Korea joint ion analysis symposium, (Gifu, Japan)。輸入家畜飼料中の農薬クロピラリドをサプレスト電気伝導度検出による高感度検出を試みた。試料の前処理として、有機ハロゲン化合物選択的吸着剤を利用した。
- 山本敦。食の安心・安全を科学する―食品産業の保護と取り締まり、2010年12月、TOGO大学講座(愛知県東郷町)。「食の安全」と「食の安心」の間の消費者が抱く大いなる誤解について講演。
- 山本喬久・高井里奈・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・齊藤満・加藤祐史。オンレジン化学発光分析-その可能性と問題点、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。抽出・精製・検出一体型のオンレジン検出法における化学発光検出法の検討を行った。対象物として抗菌剤フラルタドンとホルモン剤クレンブテロールを用い、化学発光法を評価した。
- 三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・上茶谷若・齊藤満。新規吸着剤に対する有機ハロゲン化合物の保持機構に関する熱力学的考察、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。有機ハロゲン化合物選択性吸着剤の保持機構について、HPLCによるvan’t Hoffプロットを行い、その熱力学的解析を試みた。
- 鈴木志穂・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・齊藤満。家畜飼料中の残留クロピラリドの簡易選択的固相抽出HPLC-UV分析、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。輸入家畜飼料中の農薬クロピラリドをUV検出HPLCによる高感度検出を試みた。前処理用の有機ハロゲン化合物選択的吸着剤の前段階としての固相抽出処理について検討した。
- 末松千賀子・山本敦・井上嘉則・齊藤満・加藤祐史・東海林秀典。オンレジン蛍光分析装置の開発-蜂蜜中テトラサイクリン類のスクリーニング法、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。試作型のオンレジン蛍光検出装置を構築した。この装置を使って蜂蜜中の抗菌剤テトラサイクリン類を分析した。
- 小林泰之・山本敦・上茶谷若・井上嘉則・齊藤満。親水性相互作用抽出剤を用いたりんご果汁中のパツリン分析、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体のポリマーを導入した吸着剤をりんご果汁中のカビ毒分析に適用した。本吸着剤はパツリンに対して高い選択性を示すことでUVクロマトグラム上の妨害成分をほぼ除去し得た。
- 健名智子・小玉修嗣・藤島裕典・山本敦・井上嘉則・早川和一。小矢部川河口周辺水域におけるEDTAの分布、2011年3月、日本薬学会第131年会(静岡)。小矢部川表層河川水、および河口から4 km沖合いまでの表層および深度10 mの海水についてEDTAを測定した。EDTAは表層に沿って海水中に拡散していくことが認められた。