- 加藤敏文,井上嘉則,上茶谷若,齊藤 満,加賀谷重浩,山本 敦,2012 Apr., 「ポリエチレン粉体と焼結した逆相/陰イオン交換複合モード型モノリス様多孔質固相抽出剤」,固相抽出剤形状の多様化を目的として,逆相/陰イオン交換複合モード型ポリマー系吸着剤をポリエチレン粉末で焼結した多孔質円柱状の固相抽出剤を調製し,固相抽出特性を評価した.分析化学,61, 335-340.
- 上茶谷若,井上嘉則,齊藤 満,山本 敦,2012 Jul., 「アセチル化ジアリルアミン-アクリルアミド共重合体を固定した親水性固定相の調製と水溶性化合物に対する保持特性」,保水性固定相の問題点であるイオン性を低減するために,アミノ基をアセチル化した樹脂の合成と評価を行った.分析化学,61, 613-619.
- Shuji Kodama, Atsushi Taga, Sen-ich Aizawa, Tomoko Kemmei,Yoshitaka Honda, Kentaro Suzuki, Atsushi Yamamoto, 2012 Aug., “Direct enantioseparation of lipoic acid in dietary supplements by capillary electrophoresis using trimethyl-β-cyclodextrin as a chiral selector”, 酵素補因子であるリポ酸のキャピラリー電気泳動による直接光学分割を達成した.本法をサプリメントに適用し,リポ酸の存在形態を明らかにした.Electrophoresis, 33, 2441- 2445.
- 三輪俊夫,鈴木志穂,斎藤 勲,井上嘉則,山本 敦,2012 Aug., 「2,4-ジブロモフェノキシ基を固定した固相抽出剤を用いる玄麦中クロピラリドの定量」,臭素化フェノールを導入した吸着剤のハロゲン化化合物に対する高い選択性を利用した除草剤クロピラリドの簡易分析法を確立し,玄麦試料に適用した.分析化学,61, 673-677.
- Shuji Kodama, Atsushi Yamamoto, Sen-ichi Aizawa, Yoshitaka Honda, Kentaro Suzuki, Tomoko Kemmei, Atsushi Taga, 2012 Sep., “Enantioseparation of α-hydroxy Acids by chiral ligand exchange CE with a dual central metal ion system”, 従来,単一の金属イオンによって行われていたキラル配位子交換を,複数の金属イオンを用いるヘテロポリ錯体型でも可能であることを見出し,-ヒドロキシ酸のCE光学分割に適用した.Electrophoresis, 33, 2920-2924.
- Waka Kamichatani, Yoshinori Inoue, Atsushi Yamamoto, 2012 Nov., “Control of the electrostatic effect on DAM-adsorbents for the water-soluble compounds by HPLC”, ジアリルアミン-マレイン酸共重合体を固定相に持つ吸着剤をHPLC用カラムに充てんし,親水性溶質の保持に及ぼす移動相中の塩の効果を調べた.Anal.Sci., 28, 1109-1111.
- Yasuo Nakashima, Yoshinori Inoue, Takahisa Yamamoto, Waka Kamichatani, Shigehiro Kagaya, Atsushi Yamamoto, 2012 Nov., “Determination of molybdate in environmental water by ion chromatography coupled with a preconcentration method employing a selective chelating resin”, ポリイミノ酢酸型のキレート官能基を固定した吸着剤では,アルカリやアルカリ土類金属の影響受けずに金属オキソ酸を捕集する.この性質を利用した環境水中のモリブデン酸微量分析法を確立し,海水に適用した.Anal.Sci., 28, 1113-1116.
- Waka Kamichatani, Yoshinori Inoue, Mitsuru Saito, Yasuyuki Kobayashi, Atsushi Yamamoto, 2012 Nov., “Retention characteristics of water-soluble compounds on water-holding adsorbents with immobilized zwitterionic copolymers having different ionicities”, ジアリルアミン-マレイン酸共重合体の組成比やアミノ基の級数を変化させた官能基を導入した吸着剤による親水性溶質の保持挙動を,HPLCを使って評価した.J.Sep.Sci., 21, 2834-3839.
- Atsushi Yamamoto, Saori Yoshii, Chika Suematsu, Michiya Tatematsu, Hidenori Shoji, Yuji Kato, Mitsuru Saito, Yoshinori Inoue, 2013 Jan., “An optosensing device for detecting tetracycline antibiotics in honey”, 目的物質を固相抽出剤に捕捉させた後,溶出させることなく,抽出剤上での固相蛍光で測定するという「オンレジン分析法」の原理と,蜂蜜中テトラサイクリン抗菌剤の簡易スクリーニングについて報告した.Anal. Methods, 5, 773-777.
- Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa, 2013 Mar., Determination of ethylenediaminetetraacetic acid in foods by reversed-phase high-performance liquid chromatography”, 食品中に安定・保存料として添加されたキレート剤EDTAを簡易に分析可能なHPLC-UV法を確立し,市販の缶詰やサプリメントに適用した.Food Chem., 138, 866-869.
- 棚田千尋・小林泰之・上茶谷若・斎藤 勲・山本 敦・井上嘉則・齊藤 満.穀物加工品中のデオキシニバレノール,ニバレノールの親水性相互作用を発現する固相抽出剤を用いた分析,2012年5月,第103回日本食品衛生学会学術講演会(東京).ジアリルアミン-マレイン酸共重合体導入固相抽出剤を精製用前処理ツールとして使ったカビ毒,ニバレノールとデオキシニバレノールの分析法を穀物加工食品に適用した.
- 上茶谷若・井上嘉則・齊藤 満・山本 敦.両性イオン型親水性相互作用固定相における静電相互作用の調節,2012年5月,第72回分析化学討論会(鹿児島).ジアリルアミン-マレイン酸共重合体導入固定相を有するHPLC用カラムで,移動相液性がイオン性溶質の保持挙動に及ぼす影響を調べた.その結果,移動相pHを8以上にすることで静電相互作用の影響を抑えることが可能であった.
- 山本喬久・長谷川大・中島康夫・山本 敦・井上嘉則.インラインダイアリシス前処理における透析膜材質の影響,2012年5月,第72回分析化学討論会(鹿児島).インラインダイアリシスにおける透析効率について,吸収液の組成や液性,膜の材質や厚さについて検討した.
- 三輪俊夫・鈴木志穂・斎藤 勲・山本 敦・井上嘉則・齊藤 満.双極子を利用する固相抽出剤,2012年5月,第72回分析化学討論会(鹿児島).新規双極子認識型吸着剤であるp-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤の開発目的や応用性について報告した.
- 吉井沙織・三輪俊夫・斎藤 勲・山本 敦・東海林秀典・加藤祐史・井上嘉則・齊藤 満.オンレジン蛍光分析法―オクラトキシン選択性固相抽出剤の開発とその応用,2012年5月,第72回分析化学討論会(鹿児島).カビ毒のオクラトキシンをオンレジン蛍光法で簡便にスクリーニングするための前処理法として,双極子認識型の吸着剤を評価した.
- 山本 敦.食品分析は工夫次第でこんなに違う,2012年8月,食の安心・安全フォーラム(京都).現在,残留農薬分析で汎用されている質量分析計は,奇跡の検出系であるが決して万能ではないことと,これを上手に使うには一工夫が必要であることを講演した.
- 相宮啓太・吉井沙織・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型固相抽出剤の開発と米麦中のオクラトキシンAの迅速分析への応用,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).カビ毒オクラトキシンがp-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤に選択的に捕捉されることを利用した米麦中の簡易HPLC-FL分析法を検討した.
- 鈴木志保・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・上野英二・井上嘉則・齊藤 満.微分スペクトルクロマトグラム法による蜂蜜中クロラムフェニコールの高感度検出,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).蜂蜜中の合成抗菌剤クロラムフェニコールの基準値は0.5 ppbと極めて低いため,前処理操作で除去し切れなかった妨害ピークをHPLC-DADデータの微分処理法によって取り除いた.
- 健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一.HPLC法による食品中EDTAの分析,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).逆相系HPLC-UVによるEDTA分析を食品に適用した場合,食品由来の有機酸類の妨害を受ける.カラム温度を変えることで妨害が回避できることを見出した.
- 小玉修嗣・多賀 淳・山本 敦・會澤宣一.有機酸類の光学異性体分析―2価及び3価の金属イオンを組み合わせた中心イオンによる配位子交換キャピラリー電気泳動法の開発,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).配位子交換CEによる光学分割で,-ヒドロキシ酸類を一斉に分析することは困難である.そこで,Cu(II)に3価の金属イオンを組み合わせることで一斉分割を可能にした.
- 伊藤 宏・内山一寿・中村祐太・山本 敦.モディファイアーGCを用いた低分子極性化合物の吸着特性の解明,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).HPLC用の充てん剤をGCに転用し,キャリアガス中に水を添加したモディファイアーGCによる極性低分子の保持挙動を調べた.
- 吉井沙織・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・東海林秀典・加藤祐史・井上嘉則・齊藤 満.オンレジン蛍光分析法による玄麦中オクラトキシンAの分析,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).オンレジン法によるカビ毒オクラトキシンの分析において,オクラトキシン用のイムノアフィニティカラムを精製工程に用いることで,迅速なスクリーニングが可能であった.
- 鈴木志保・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・上野英二・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型固相抽出剤による簡易農薬分析(その1)―ニトリル系除草剤,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).ニトリル系除草剤はp-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤上へ非常に強く捕捉される.脱着のための溶液の種類を詳細に検討した.
- 三輪俊夫・鈴木志穂・山本 敦・斎藤 勲・上野英二・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型固相抽出剤による簡易農薬分析(その2)―ネオニコチノイド系殺虫剤,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).p-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤は,ネオニコチノイド系殺虫剤に対しても選択性を発現することが見出された.最適な吸着溶媒の検討を行った.
- 鈴木志保・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・上野英二・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型固相抽出剤による簡易農薬分析(その3)―ハロゲン化フェノキシ酢酸系除草剤,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).上と同様にp-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤に対するフェノキシ酢酸系除草剤の捕捉特性を評価した.
- 山本喬久・長谷川大・山本 敦・中島康夫・井上嘉則.インライン透析法における食品中のマトリクス除去に及ぼす透析膜材質の影響,2012年9月,日本分析化学会第61年会(金沢).インラインダイアリシスにおける透析効率の再現性低さを検証した.その結果,透析液と吸収液の組成を等しくすることで再現性が得られることを見出した.
- 鈴木志保・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・井上嘉則・齊藤 満.双極子を認識する新規吸着剤の開発と残留農薬・動物用医薬品分析への応用,2012年10月,フォーラム2012衛生薬学・環境トキシコロジー(名古屋).食品のような高マトリクス試料中の微量危害因子を測定するための前処理ツールとしてのp-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤の合成・評価と応用について概説した.
- 棚田千尋・小林泰之・上茶谷若・山本 敦・井上嘉則・齊藤 満.食品中の親水性危害因子分析のための前処理用吸着剤の開発と応用,2012年10月,フォーラム2012衛生薬学・環境トキシコロジー(名古屋).食品中の危害因子であるカビ毒を測定するための前処理ツールとしてのジアリルアミン-マレイン酸共重合体を導入した吸着剤の有用性を概説した.
- 吉井沙織・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・東海林秀典・加藤祐史・井上嘉則・齊藤 満.オンレジン分析法-食品中危害因子分析への適用, 2012年11月,第12回高山フォーラム(高山).オンレジン分析法の原理と装置開発の経緯、及び実試料への適用例を概説した.
- 鈴木 僚・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型吸着剤の開発と玄麦中2,4-D及び2,4,5-T分析への応用.2012年11月,第12回高山フォーラム(高山).p-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤上への有機塩素系除草剤の吸脱着条件が明らかとなっている.そこで今回は,本吸着剤を玄麦試料へ適用した.
- 林宗良美・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型吸着剤の開発と玄麦中ブロモキシニル分析への応用.2012年11月,第12回高山フォーラム(高山).p-ニトロフェノキシ基を導入した吸着剤上へのニトリル系除草剤の吸脱着条件が明らかとなっている.そこで今回は,玄麦試料でのHPLC-UV測定を検討した.
- 鈴木志穂・三輪俊夫・山本 敦・斎藤 勲・井上嘉則・齊藤 満.双極子認識型吸着剤を用いた蜂蜜中クロラムフェニコールの高感度分析法.2012年11月,第12回高山フォーラム(高山).蜂蜜中の合成抗菌剤をLC-MSで高感度測定するための簡易精製法を確立した.
- 山本喬久・長谷川大・山本 敦・中島康夫・井上嘉則.インラインダイアリシス前処理法による食品中イオン成分の簡易分析.2012年12月,第29回イオンクロマトグラフィー討論会(岡山).目的成分として低分子量の有機酸類,マトリクス成分として分子量が500以上の色素(有機酸)を選定し,ナイロン膜における分子ふるい効果を確認した.
- 棚田千尋・小玉修嗣・堤内 要・三輪俊夫・山本 敦.キラルセレクターとしてのポリプロピレンオキシド置換-CD,2013年3月,日本薬学会第133年会(横浜).水溶解性の低い-CDに対し,溶解性とキラル選択性双方を改善する目的で光学活性なグリシドールを重合させた.新規-CDは,カテキンに対して高いキラル選択性を発現した.
- 健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一.食品中EDTAのHPLC法による分析,2013年3月,日本薬学会第133年会(横浜).逆相系HPLC-UV法による食品中のEDTA分析法を既に確立しているが,今回はこの方法を広く食品分析に適用した.