小玉修嗣・赤羽麻美・會澤宣一・多賀淳・山本敦・早川和一、2014 May, 「新規な配位子交換-キャピラリー電気泳動法による有機酸および単糖の光学異性体分析」、有機酸や糖のようなキラル化合物をキャピラリー電気泳動法によってキラル分割する際に、錯生成能を有する金属等の無機イオンを泳動緩衝液に添加する配位子交換法に関する総合論文。分析化学、63, 371-381.
Mami Akabane, Atsushi Yamamoto, Sen-ichi Aizawa, Atsushi Taga,Shuji Kodama, 2014 July, “Simultaneous enantioseparation of monosaccharides derivatized with L-tryptophan by reversed phase HPLC”,六単糖類をL-トリプトファンで誘導体化し、ジアステレオマーによる逆相HPLCでの光学分割を行った報告。Analytical Sciences, 30, 739-743.
Yoshinori Inoue, Atsushi Yamamoto, “Stationary phases for the separation of reducing sugars by normal-phase partition chromatography”, 2014 Aug., 順相系モードでの糖分離に用いられるHPLC用カラム固定相に関する総説。Chromatography, 35, 63-72.
Waka Kamichatani, Yoshinori Inoeu, Atsushi Yamamoto, 2014 Dec., “Separation properties of saccharides on a hydrophilic stationary phase having hydration layer formed zwitterionic copolymer”, ジアリルアミン-マレイン酸共重合体を導入した親水性の分離剤を充てんしたHPLCカラムによる糖類の保持挙動を考察した。Analytica Chimica Acta, 853, 602-607.
Atsushi Yamamoto, Sayaka Hioki, Chihiro Tanada, Toshio Miwa, Yoshinori Inoue, Ryohei Yamamoto, Miyoko Matsushima, Tsutomu Kawabe, 2015 Jan., “Design and development of a suitable adsorbent to capture theophylline for non-invasive therapeutic drug monitoring with exhaled breath”, 呼気中から難揮発性の薬物が排出されることを証明する目的で、テオフィリンを静脈注射したラット呼気中からの薬物捕集法の検討と、得られた値と血清濃度との相関について考察した。Analytical Methods, 7, 423-427.
Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa, “Simultaneous and sensitive analysis of aliphatic carboxylic acids by ion-chromatography using on-line complexation with copper(II) ion”, 2015 Jan., 脂肪族モノカルボン酸類のUV検出イオンクロマトグラフィーを試みた。移動相にCu(II)とアセトニトリルを添加することで感度と相互分離が改善された。本法を雨水や食品に適用した結果についても報告。Journal of Chromatography A,1375, 49-53.
高井里奈・三輪俊夫・山本 敦・上茶谷若・井上嘉則・齊藤満。ニトロ化芳香環を有する新規分離剤の開発と農作物中のネオニコチノイド系殺虫剤分析への応用、2014年5月、第74回分析化学討論会(郡山)。蜂群崩壊症候群で話題のネオニコチノイド殺虫剤を簡易精製可能な双極子認識型吸着剤の評価を行った。
三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・齊藤満。2,4-Dibromophenoxy基を有する新規ポリマー分離剤の開発と誘起ハロゲン化合物に対する分離選択性の評価、2014年5月、第74回分析化学討論会(郡山)。双極子認識型の2,4-Dibromophenoxy吸着剤をLCカラムに充てんし、双極子を持たないp-ジハロベンゼン類の保持特性を評価した。
井上嘉則・上茶谷若・梶原健寛・山本 敦・加賀谷重浩。金属元素を担持した両性イオン型高分子混合保水性繊維状吸着剤における水溶性化合物の捕捉、2014年5月、第74回分析化学討論会(郡山)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体を混合紡糸した親水性の繊維に金属を担持させ、親水性化合物の保持特性変化を調査した。
日置清香・三輪俊夫・山本良平・井上嘉則・山本敦・松島充代子・川部勤。エアロゾル用吸着剤の開発と呼気中薬物分析への適用、2014年6月、第21回クロマトグラフィーシンポジウム(名古屋)。療薬物モニタリングを呼気で行うための吸着剤を、テオフィリンをモデル化合物として設計・評価し、ラットを使った呼気実験に適用して血清濃度との相関を求めた。
三輪俊夫・高井里奈・山本敦・上茶谷若・井上嘉則・齊藤満。2,4-ジブロモフェノキシ基を導入した新規固定相によるハロゲン化合物の特異的分離、2014年6月、第21回クロマトグラフィーシンポジウム(名古屋)。双極子認識型の吸着剤をLCカラムに充てんし、van’t Hoffプロットを行うことで溶質と吸着剤間の相互作用の熱力学的解析を試みた。
高井里奈・鈴木ラデンイルワンタカラ・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則。双極子を利用した新規固相抽出剤の開発とアルコール飲料中のオクラトキシンA分析への応用、2014年9月、日本マイコトキシン学会第75 回学術講演会(岐阜)。双極子認識型吸着剤で、食品中のカビ毒オクラトキシンAを効率よく精製する手法を確立した。
大脇千聡・三輪俊夫・山本敦・東海林秀典・加藤祐史・小玉修嗣。大気圧円偏光イオン化装置の開発とそのキラル認識への応用、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。LC-APCI-MSのイオン源に円偏光を照射可能な装置を組み込み、キラルなカンファのフラグメントイオン生成比を左右円偏光で比較した。
伊神貴仁・中村祐太・井上嘉則・山本敦・伊藤宏。GCマトリクス効果低減装置の開発と評価、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。GCキャリアラインに低分子量、高沸点の化合物を導入することで、GC固有のマトリクス効果が低減できることを明らかにした。
日置清香・三輪俊夫・山本良平・井上嘉則・山本 敦・松島充代子・川部 勤。非侵襲性治療薬物モニタリングのためのエアロゾル吸着剤の開発、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。療薬物モニタリングを呼気で行うための吸着剤を設計・合成し、その吸着特性をネブライザーを使った予備実験で評価した。
山本 敦。静電相互作用から双極子相互作用へ―選択性発現に向けて、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。イオン交換樹脂から双極子認識型樹脂までの変遷を溶質選択性発現と絡めて解説。イオンクロマトグラフ研究懇談会の招待講演。
岡紋乃・三輪俊夫・鈴木志穂・井上嘉則・山本敦。双極子認識型吸着剤を用いたニトリル系除草剤の微分分光光度法による定量、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。ニトリル系薬剤が双極子認識型吸着剤に強く捕捉されることを利用し、その溶出液の吸収スペクトルを微分処理するだけで薬剤の定量ができることを見出した。
澤田 港・三輪俊夫・井上嘉則・山本良平・山本 敦。血清アルブミンの薬剤結合性を利用したカビ毒分析のための基礎検討、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。血清アルブミンがカビ毒オクラトキシンAと強く結合することを利用し、アルブミンを樹脂に結合させた吸着剤を合成した。この吸着剤をワイン試料中のオクラトキシンAの前処理に用いた。
高井里奈・鈴木志穂・三輪俊夫・山本 敦・上茶谷若・井上嘉則・齊藤 満。双極子を利用した固相抽出剤の開発と食品中の危害因子分析への応用、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。双極子認識型吸着剤の食品試料中の農薬やカビ毒分析への応用性について報告。
健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一。銅添加移動相を用いた有機酸のイオン交換クロマトグラフィーによる分析、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。有機酸類のイオンクロマトグラフィーにおいて、移動相にCu(II)を添加することでUV検出の感度と相互分離が改善された。
赤羽麻美・山本 敦・會澤宣一・多賀 淳・小玉修嗣。HPLC法におけるアミノ酸とのジアステレオマー形成に基づく単糖類の光学異性体分析、2014年9月、日本分析化学会第63年会(東広島)。単糖類をL-トリプトファンアミドで誘導体化させることで得られるジアステレオマーを逆相系LCで分離した。
佐藤大地・鈴木志穂・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則・斎藤勲。ダイアリシス前処理法を用いた残留農薬分析における活性炭処理の効果、2014年11月、第14回高山フォーラム(高山)。残留農薬分析のための前処理法としてダイアリシス処理に活性炭処理を組み合わせることで精製の改善を図った。
伊神貴仁・井上嘉則・山本敦・藤吉智治・菊川浩史。GCマトリクス効果低減装置の開発と評価、2014年11月、第14回高山フォーラム(高山)。GCマトリクス効果低減目的で導入する保護剤の種類とその効果について検討した。
澤田 港・三輪俊夫・井上嘉則・山本良平・山本 敦。血清アルブミンの薬剤結合性を利用したカビ毒分析のための基礎検討、2013年11月、第13回高山フォーラム(高山)。BSA固定化カートリッジを前処理に使ったワイン中のオクラトキシンAのHPLC-FL分析法を確立した。優秀発表賞受賞。
鈴木志穂・三輪俊夫・井上嘉則・山本 敦。ダイアリシス方式簡易前処理システムの構築と残留イオン性農薬分析への適用、2014年11月、第31回イオンクロマトグラフィー討論会(千代田区)。ダイアリシスによる簡便な試料前処理だけでLC-MSでのマトリクス効果がどの程度除去できるかを評価した。優秀ポスター賞受賞。
坂井田将司・三輪俊夫・井上嘉則・山本 敦。分散力を効果的に認識する分離場の構築―チオアミド型吸着剤の合成と評価、2014年11月、第31回イオンクロマトグラフィー討論会(千代田区)。官能基の有する配向双極子の影響を小さくして、純粋に分散力だけの評価が行える吸着剤の設計と合成を行った。
翔美玲・山本敦・多賀 淳・會澤宣一・小玉修嗣。L-アミノ酸誘導体化担当の光学異性体分離、2014年11月、第31回イオンクロマトグラフィー討論会(千代田区)。L-トリプトファンアミドでジアステレオマー体とした単糖類を、塩基性ホウ酸移動相でキラル分離可能な条件を確立した。
新井伽奈・山本敦・小玉修嗣。コーヒー中のトリゴネリン、クロロゲン酸およびカフェインのHPLCによる一斉分析、2014年11月、第31回イオンクロマトグラフィー討論会(千代田区)。コーヒー中の主要成分である演題化合物を一斉分析可能なLC条件を確立し、コーヒー飲料に適用した。
大脇千聡・山本敦・東海林秀典・加藤祐史。大気圧円偏光イオン化装置によるキラル認識、2014年11月、第7回アストロバイオロジーワークショップPart 2(岡崎)。コロナ放電補助の大気圧円偏光イオン化装置において、入射光量を増大させることでフラグメントイオンの生成量が増大することを確認した。
鈴木タカラ・久野充人・三輪俊夫・高井里奈・山本敦・井上嘉則。双極子認識型吸着剤を使ったワイン中のオクラトキシンAのHPLC-FL分析、2014年11月、第45回中部化学関係学協会支部連合秋季大会(春日井)。アルコール飲料中のオクラトキシンAは、試料濃度を希釈してマトリクス濃度を低下させて双極子認識型吸着剤に負荷することで選択的な捕集が可能なことを明らかにした。
鈴木志穂・佐藤大地・三輪俊夫・井上嘉則・山本 敦。残留農薬分析のための簡易前処理システムの構築、2014年11月、第45回中部化学関係学協会支部連合秋季大会(春日井)。残留農薬分析のための前処理法としてのインラインダイアリシス-グラファイトカーボンカートリッジ処理が、LC-MSでのマトリクス効果低減に効果的であることを明らかにした。
坂井田将司・三輪俊夫・山本敦・井上嘉則。チオアミド基を有する吸着剤の溶質選択性に及ぼす分散力の評価、2014年11月、第45回中部化学関係学協会支部連合秋季大会(春日井)。ポリチオアミド基を導入した吸着剤の保持特性を評価した。溶質の双極子を認識できない本吸着剤の捕捉特性が、双極子認識型吸着剤と遜色なかったことは、弱い分散力が複数働いた結果であろうと推論された。
日置清香・谷畑壮磨・上茶谷若・井上嘉則・山本 敦。配位子交換作用を付加した両性イオン型高分子結合分離剤によるカビ毒の抽出、2015年3月、日本薬学会第135年会(神戸)。ジアリルアミン-マレイン酸共重合体を導入した吸着剤に金属を担持させることで親水性の高くないニバレノール類カビ毒を配位結合作用で保持することに成功した。優秀発表賞受賞。
健名智子・小玉修嗣・山本敦・井上嘉則・早川和一。銅添加移動相を用いる有機酸類の一斉分析、2015年3月、日本薬学会第135年会(神戸)。銅を添加した移動相による逆相HPLCを行うことで一価から三価までの有機酸の一斉分析が可能となった。本法を食品中の有機酸分析に適用した。