山本 敦 研究室

2015年度

Mirei Shou, Hiroyuki Terashima, Sen-ichi Aizawa, Atsushi Taga, Atsushi Yamamoto, Shuji Kodama,2015Jun,“Simultaneous enantioseparation of aldohexoses and aldopentoses derivatized with L-tryptophanamide by reversed phase HPLC using butylboronic acid as a complexation reagent of monosaccharides”, 五単糖や六単糖のアルドースをL-トリプトファンアミドで誘導体化し、有機ホウ酸錯体でのHPLC配位子交換キラル分割法を開発した。Chirality27, 417-421.

Kana Arai, Hiroyuki Terashima, Sen-ichi Aizawa, Atsushi Taga, Atsushi Yamamoto, Kaname Tsutsumiuchi, Shuji Kodama, 2015 Aug,“Simultaneous determination of trigonelline, caffeine and chlorogenic acid in instant coffee by HPLC using an acidic mobile phase containing octanesulfonate”, コーヒー飲料中の3種のアルカロイドを、イオン対試薬を用いたHPLC-UVで分離・分析する条件を確立した。AnalSci., 31, 831-835.

Toshio Miwa, Shiho Suzuki, Rina Takai, Ryohei Yamamoto, Yoshinori Inoue, Atsushi Yamamoto, 2015 Aug, “Retention behavior of halogenated benzenes on a stationary phase having 2,4-dibromophenoxy group as the halogen recognition functional group”, 双極子認識型吸着剤をカラム充てん剤としてHPLC評価を行ったところ、固相抽出剤としては選択性の認められなかったハロゲン化ベンゼン類に対しても親和性が存在することを明らかにした。AnalSci., 31, 841-845.

Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa, 2015 Aug, “Simultaneous and sensitive analysis of organic acids by reversed-phase high-performance liquid chromatography using on-line complexation with copper(II) ion”, 短鎖脂肪族カルボン酸類を銅錯体とすることで逆相系HPLC-UVにおいて分離・検出できることを見出し、食品分析に応用した。AnalChimActa886, 194-199.

Tomoharu Fujiyoshi, Takahito Ikami, Takashi Sato, Kouji Kikukawa, Masato Kobayashi, Hiroshi Ito, Atsushi Yamamoto, 2016 Feb, “Evaluation of the matrix effect on GC-MS with carrier gas containing ethylene glycol as an analyte protectant”, GC-MSのキャリアガスラインにエチレングリコールを導入することによる「マトリクス効果」の影響を、チューンアップ直後と疲労した状態でのGCで比較した。JChromatogrA1434, 136-141.

伊藤一明監修、「第一回IC分析士初段試験★二段試験★★解説書」、執筆分担、公益社団法人日本分析化学会、2016.日本分析化学会の認証制度の一領域であるイオンクロマトグラフィー分析士の認証試験問題の解説を行った。

伊神貴仁・藤吉智治・菊川浩史・井上嘉則・山本・伊藤宏。マトリクス効果低減用保護剤導入装置を用いる食品中残留農薬分析における分析精度の向上、2015年5月、第109回日本食品衛生学会学術講演会(東京)。GCのキャリアガスラインにエチレングリコールを導入することによる「マトリクス効果」の影響を評価した。

谷畑壮磨・日置清香・三輪俊夫・上茶谷若・井上嘉則・山本 敦。エアロゾル中難揮発性薬物用吸着剤の最適化、2015年5月、第75回分析化学討論会(甲府)。呼気を使ったTDMを行う上で重要なエアロゾル捕集用吸着剤の設計・合成を行い、ネブライザーを使った模擬呼気での評価をした。

八木啓介・高井里奈・三輪俊夫・上茶谷若・井上嘉則・山本 敦。選択的固相抽出-光分解蛍光HPLCによるネオニコチノイド系殺虫剤の分析、2015年5月、第75回分析化学討論会(甲府)。ネオニコチノイド系殺虫剤に対する選択的吸着剤を使った光分解HPLC-FL法を開発した。

越智悠・松島充代子・小木曽寛希・大村綾・草次裕人・日置清香・山本良平・井上嘉則・山本・川部勤。呼気に排出される薬物濃度の測定をもとにした治療薬物モニタリング法の探索、2015年8月10日、名古屋大学若手女性研究者サイエンスフォーラム(名古屋)。治療薬物モニタリングを呼気で行うためのラットを使った予備実験結果について概説した。

日下部純平・坂井田将司・三輪俊夫・山本 敦・井上嘉則。ポリチオアミド型吸着剤における固相抽出選択性の評価、2015年9月、日本分析化学会第64年会(福岡)。ポリチオアミド基を導入した吸着剤の保持特性を評価した。ポリチオアミド鎖が長くなるにつれ吸着特性が低下することより、ポリチオアミドの特異的三次元構造が想定された。

北林彩子・三輪俊夫・井上嘉則・山本。誘起双極子認識型固相抽出剤を用いるウレア系殺虫剤クロルフルアズロンの分光分析、2015年9月、日本分析化学会第64年会(福岡)。フェニルウレア系薬剤であるクロルフルアズロンが双極子認識型吸着剤に強く捕捉されることを利用し、その溶出液の吸収スペクトルを微分処理するだけで薬剤の定量ができることを見出した。

岡紋乃・山本良平・山本・井上嘉則。BSA固定化多孔体を用いるカビ毒の固相蛍光分析、2015年9月、日本分析化学会第64年会(福岡)。カビ毒オクラトキシンAを分析するためのBSA固定化担体に適した多孔体の評価を行った。

健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一。モリブデン酸添加移動相を用いた糖アルコール分析、2015年9月、日本分析化学会第64年会(福岡)。糖アルコール類をモリブデン錯体とすることで逆相系HPLC-UV分析するための移動相の最適化を図った。

翔美玲・寺島博之・會澤宣一・多賀 淳・山本・小玉修嗣。L-アミノ酸誘導体化単糖の光学異性体分離、2015年9月、日本分析化学会第64年会(福岡)。単糖をアミノ酸誘導体化することでエピマー分離を可能とする方法において、分析の妨害となる過剰アミノ酸試薬の除去法について検討した。

八木啓介・高井里奈・三輪俊夫・加藤祐史・東海林秀典・井上嘉則・山本。光誘起蛍光法によるイミダクロプリド自動分析システムの構築、2015年10月、第110回日本食品衛生学会学術講演会(京都)。イミダクロプリド選択的吸着剤とイミダクロプリドの光誘起性を組み合わせることで簡易にスクリーニング可能な蛍光検出分析システムを構築した。

伊神貴仁・日比直人・藤吉智治・菊川浩史・井上嘉則・山本。GC-MSによる残留農薬分析の前処理法としてのマイクロダイアリシスの評価、2015年10月、第110回日本食品衛生学会学術講演会(京都)。透析法による限外ろ過効果を利用した試料精製法を、GC-MSによる残留農薬一斉分析法に適用した。

岡紋乃・山本良平・井上嘉則・山本。オクラトキシンA固相蛍光測定法に関する基礎検討―血清アルブミン固定化担体の評価―、2015年11月、第15回高山フォーラム(高山)。BSA固定化担体をグリシジル化ポリマーに選定し、固定化量を増加させる方法について検討した。

八木啓介・高井里奈・日下部純平・加藤祐史・東海林秀典・井上嘉則・山本。光誘起蛍光法によるイミダクロプリド自動分析システムの評価、2015年11月、第15回高山フォーラム(高山)。イミダクロプリド光誘起蛍光法にとって重要な光分解物の構造を推定した。優秀賞受賞。

日比直人・伊神貴仁・高井里奈・井上嘉則・山本。LC-MSによる残留農薬分析の前処理法としてのマイクロダイアリシスの評価、2015年11月、第15回高山フォーラム(高山)。透析法による限外ろ過効果を利用した試料精製法を、LC-MSによる残留農薬一斉分析法に適用した。

高井里奈・日比直人・伊神貴仁・藤吉智治・菊川浩史・山本良平・山本。食品分析の前処理法としてのマイクロダイアリシスの可能性、2016年3月、日本薬学会第136年会(横浜)。透析膜の種類による分子篩領域を明確とし、複数の透析膜を組み合わせることで分子量分画を可能とした。この方法による食品分析例を報告した。

日下部純平・坂井田将司・井上嘉則・山本。複数の分極性官能基を持った吸着剤における溶質選択性の発現、2016年3月、日本薬学会第136年会(横浜)。ジおよびトリチオアミド基を導入した吸着剤の保持特性を、農薬類を使って評価した。酢酸エチルやアセトニトリルといった中極性溶媒中からでも本吸着剤に捕捉される農薬の物性と捕捉率の相関を調べた。

健名智子・小玉修嗣・山本・井上嘉則・早川和一。モリブデン酸添加移動相を用いる糖アルコールの分析、2016年3月、日本薬学会第136年会(横浜)。移動相にモリブデン酸を添加した逆相系HPLC-UV系において、食品中の糖アルコール類を分析するための前処理法を確立した。