山本 敦,「残留農薬分析を通しての食の安心・安全」,2016 Oct., 食の安心・安全神話の崩壊から再構築までを,残留農薬分析を例にとって概説した.東海化学工業会会報,No.292, 11-15.
Makiko Okada, Atsushi Yamamoto, Sen-ichi Aizawa, Atsushi Taga, Hiroyuki Terashima, Shuji Kodama, 2017 Feb., “HPLC separation of sulforaphane enantiomers in broccoli and its sprouts by transformation into diastereoisomers using derivatization with (S)-leucine”, スルフォラファンのジアステレオマ誘導体を使ったHPLC-UV検出による光学分割法を確立した.この方法を用い、ブロッコリーの成長に伴うスルフォラファンの光学純度変化を追跡した.J. Agric. Food Chem., 65, 244−250.
Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa, 2017 Mar., “Determination of hexitols by reversed phase liquid chromatography using on-line complexation with molybdate ion”, 直接HPLC-UV検出の不可能な糖アルコール類を,移動相にモリブデン酸を用いることで逆相カラムへの保持とUV検出を可能にした.本法を食品中の糖アルコール分析へ適用した.Anal. Chim. Acta, 958, 71-76.
古川沙織・日置清香・井上嘉則・山本良平・山本 敦.Tb担持親水性相互作用樹脂によるカビ毒DON, NIVの選択的捕捉とその食品分析への応用,2016年5月、第76回分析化学討論会(岐阜).トリコテセン系カビ毒ニバレノールとデオキシニバレノールを同時にHPLC-UV測定するための前処理法を検討した.これらカビ毒は,テルビウムを担持した両性イオン性親水性カートリッジに効率よく捕集できることを見出した.
谷畑壮麿・山本良平・山本 敦・越智 悠・草次裕人・松島充代子・川部 勤.呼気を使った非侵襲的TDM―呼気エアロゾルの構造,2016年5月、第33回日本TDM学会・学術大会(宇都宮).呼気を使ったTDMを行う上で重要なエアロゾル捕集用吸着剤の設計・合成を行い,ラットを使った動物実験での捕捉効率を評価した.
大和直樹・山本良平・山本 敦.コーヒー豆中のOTAの選択的分離分析,2016年9月、日本分析化学会第65年会(札幌).カビ毒オクラトキシンAは血清アルブミンと選択的に結合する.BSAを固定化した樹脂を用い,複雑なマトリクスを有するコーヒー試料中のOTA分析に挑戦した.
高井里奈・大澤磨未・三輪俊夫・山本良平・山本 敦.塩基性複素環系薬剤に対する新規吸着剤の開発,2016年9月、日本分析化学会第65年会(札幌).新しいがん治療薬である分子標的薬は塩基性複素環構造を有している.この分子標的薬を選択的に捕捉するため,ソフトな酸を官能基に用いた吸着剤によるモデル化合物評価を行った.
健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一.モリブデン酸添加移動相を用いたHPLC-UV法による糖アルコール分析,2016年9月、日本分析化学会第65年会(札幌).移動相にモリブデン酸を用いた逆相HPLC-UV検出法を食品中のマンニトール,ソルビトール,ズルシトール,キシリトールおよびエリスリトール分析に適用した.
八木啓介・大和直樹・藤吉智治・菊川浩史・笠井尚哉・山本良平・山本 敦.危害因子分析のための農作物可溶化の試み,2016年10月,第112回日本食品衛生学会学術講演会(函館).食品中の危害因子分析のための抽出法として,農産物を酵素を使って可溶化する方法を利用した.この可溶化法を,ネオニコチノイド系殺虫剤とカビ毒オクラトキシンを使って評価した.
伊神貴仁・高井里奈・小﨑大輔・藤吉智治・菊川浩史・山本良平・山本 敦.マイクロダイアリシス前処理法による食品中の保存料の迅速分析,2016年10月,第112回日本食品衛生学会学術講演会(函館).食品中の保存料安息香酸とソルビン酸を分光光度計で測定する方法を提案した.そのための食品前処理法として,ナイロン膜を使った透析法が色素等の除去に有効であることを見出した.
日下部純平・高井里奈・梶原 若・山本 敦.多孔性膜を用いた樹脂合成による粒径の均一化,2016年11月,第16回高山フォーラム(高山).懸濁重合で粒径の整った樹脂を合成することは不可能である.孔径の整った膜を利用した膜乳化法で均一な樹脂合成を試みた.
北林彩子・高井里奈・山本 敦.ウレア系殺虫剤クロルフルアズロンの簡易分光分析,2016年11月,第16回高山フォーラム(高山).ジブロモフェノキシ基を導入した吸着剤は,ウレア系薬剤に対して特異性を示す.この吸着剤を使って得られた試験溶液の吸収スペクトルから残留クロルフルアズロンの定量を試みた.
小﨑大輔・森 勝伸・中谷暢丈・山本 敦・谷畑壮磨・中村理矩・関口陽子・田中一彦.ポストクラウンカラムを用いたイオン排除/陽イオン交換型イオンクロマトグラフィーの開発,2016年12月,第33回イオンクロマトグラフィー討論会(熊本).1本の陽イオン交換樹脂カラムと酸性の溶離液を用いることで,一般的な陽陰イオン類の一斉分析が可能であるが,アンモニウムとカリウムイオンの分離が不充分である.今回,18-crown-6が化学修飾されたカラムをポストカラムとして用いることで両者の分離改善を図った.
岡 紋乃・山本良平・山本 敦・三宅司郎・河野 猛・東海林秀典・加藤祐史.オクラトキシンAのモノクローナル抗体を使ったオンレジン検出法,2017年3月,日本薬学会第137年会(仙台).シリカモノリス上にOTAモノクローナル抗体を固定化する方法を考案し,そこでの固相蛍光化法を検討した.貴重な抗体はプロテインGを介して固定化することで定量的に利用でき,375 nm LEDによる励起で玄麦試料中ngのOTAが確認できた.
大澤磨未・高井里奈・山本良平・山本 敦・松島充代子・川部 勤.分子標的薬のための選択的吸着剤開発,2017年3月,日本薬学会第137年会(仙台).肺がんの分子標的治療薬ゲフィチニブの持つソフトな塩基性を利用した選択的吸着剤による捕捉実験を試みた.ソフトな酸である銀イオンを配位結合のみで担持した吸着剤は,アセトニトリル中のゲフィチニブを定量的に捕捉した.
大和直樹・山本良平・山本 敦・小玉修嗣・笠井尚哉.有機溶媒を用いないカビ毒オクラトキシンAの分析法,2017年3月,日本薬学会第137年会(仙台).農産物の可溶化技術と血清アルブミンのOTA配位能を利用した有機溶媒の使用量を最低限に抑えたOTA分析法を開発した.本法をマトリクスの複雑なコーヒー試料に適用した.
谷畑壮磨・山本良平・山本 敦・東海林秀典・加藤祐史・下内章人・松島充代子・川部 勤.呼気エアロゾルを代替血液としたTDMは可能か?,2017年3月,日本薬学会第137年会(仙台). 血液に代わる非侵襲的TDMが可能な体液として呼気を評価している.今回は花粉症フェキソフェナジンによるヒト呼気からの排泄量と血中濃度との相関について検討した.
健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一.モリブデン酸添加移動相を用いたイオンペアHPLC-UV法による糖アルコール分析,2017年3月,日本薬学会第137年会(仙台).炭素鎖6の糖アルコール類をモリブデン錯体とすることで逆相系HPLC-UV分析は可能であったが,炭素鎖の短い糖アルコール類の保持は小さく相互分離不可であった.今回,イオンペア試薬により糖アルコール類の一斉分析を試みた.