ストレス学説から導かれる我々のイメージとストレスセンサー開発によって期待される研究成果
考察と目的、イメージ
1. “汎適応症候群(GAS: General Adaptation Syndrome)”は、さまざまなストレッサーに対して、生体は同じ反応を見せるとしている。
⇨ 生体に起きた反応から、ストレスの質や量を推定することは難しいが、達成された場合の有益性は計り知れない。
2.疾患の多くは、病原因子が直接破壊作用をするよりもむしろ、「適応の病気」、すなわち“GAS”と言う脱線であると言って良い。
(引用「Many maladies are really more “diseases of adaptation”, that is derailments of the G.A.S., than the results of the direct damaging actions of pathogens.」by Hans Selye)
⇨ストレッサーとストレスの関係を研究することは、多くの病態の再評価や医療に役立つことが期待できる。
3.よくトレーニングされたラットは、さまざまなストレスに対して強くなる。
(引用「The well-trained rat became resistant to stress no matter how produced.」, IN VIVO, The Case for Supramolecular Biology, p63)
⇨一つのストレスに対するレジリエンスを高める介入は、他のストレスに対しても有効であるとする実験的事実による。このことは、従来と全く異なるアプローチからストレスに対処する手段を探す可能性を示唆している。