新年度が始まってしばらく経ちましたが、皆さんは新生活に慣れてきましたか。気温が高い日が続いて気が滅入りますが、まだまだ序の口なのはつらいところです。そんな中でも負けじと活動を行いました。
5月は、田植えに向けて準備を行うために田んぼへ水を引きました。20日頃から水を入れ始め、1~2日程で田んぼいっぱいに水が張られました。

水面に空が映っていてとても綺麗ですね。この水は愛知用水1)から引いています。水だけが入った田んぼを見られるのは田植えまでの短い期間なので、割と貴重な風景です。
この水が入った田んぼで行う準備というのが「代かき」です。代かきについての説明は昨年の5月号2)に掲載していますので、そちらも是非ご覧ください。

代かきは、水を含んだ土を引きずり、水の抵抗もあるため、想像以上に重労働です。筆者は中学生の頃にグラウンド整備でトンボがけをすることがよくありましたが、それより遥かに大変だと感じました。そんなハードな作業ですが、一年生も一生懸命頑張ってくれました!
また、代かきと同時に長靴の手入れも行いました。

農作業には欠かせない長靴。田んぼのぬかるんだ泥の中で作業するために、脱げにくく作られている長靴を特に田靴と呼んだりします。図3はバケツに水をためて長靴の泥を洗っている様子です。洗いながら穴があいていないかも確認しています。いざ田んぼに入ってみたら、長靴に穴があいていてびしょびしょに…なんてことになったら悲しいですからね。雑談したり、授業の情報交換をしたりしながら楽しく作業を行いました。
こうして準備が整った田んぼに目を向けると、様々な水生昆虫を見つけることができました。


春に水たまりができると、どこからともなくやってくるアメンボですが、冬は見かけませんよね。それもそのはず、寒い時期は成虫の状態で落ち葉の下に潜り込み、そのまま冬を越すのだとか3)。だから春になると姿を現すんですね。
図5で示した青い体色が特徴のトンボは、雄のシオカラトンボだと思われます。雌のシオカラトンボは茶褐色であり、雌雄で姿が大きく異なるのが特徴です。雌のシオカラトンボは昨年の7月号4)でも取り上げています。トンボは飛んでいる姿を見かけることが多いので、水生昆虫のイメージはあまりないかもしれませんが、幼虫(ヤゴ)の頃は水中で過ごします5)。もう少ししたらヤゴの姿も見られるかもしれませんね。
おまけ企画 ~農場の野草を採ってみた~
ここでまず皆さんに注意喚起をしたいと思います。
知らない野草、山菜は採らない、食べない!(農林水産省公式HP6)より引用)
この大原則を胸に、以下のレポートを楽しんでいただければと思います。
まず事の発端は、先輩からの連絡でした。

この「ノビル」という野草、おいしくて栄養価も高いらしいです。自分は野草について知識は全くないのですが、普段ブログやSNSなどでこういった投稿を見ていたので「試してみるか…!」と挑戦してみることに(注意:専門家の立ち合いがなければ絶対に真似しないでください)。先に結論を述べてしまいますが、自分は調べれば調べるほど不安になったので食べるのを断念しました。

こういった野草は誤食に注意が必要で、たとえば庭に生えていたスイセンをニラと間違えて食べてしまい、食中毒に陥るケースはニュースでもよく取り上げられていますよね。
そこで、慎重に特徴を比較してみました。
その➀:香り
まず、食べられるノビルには、スイセンにはないネギ臭やニンニクのような香りがあるらしいです。自分が先輩にもらったノビル(仮)は、ネギというか青臭さがあったのでちょっと不安になりました。慣れていないだけかもしれませんが。雲行き怪しいぞ…。
追記:聞くところによると、収穫直後はネギ臭があったとのこと。新鮮さが大事なのでしょうか。
その②:外見
ノビルは鱗茎(りんけい)という球根に当たる部分が白く球状で、茎から葉にかけて縦に縞模様が入っているらしいです。茎の色にも特徴があるみたいですが、素人の自分には、土がついていたりちょっと汚れていたりと見づらかったので判別が難しかったです。
その➂:そもそもノビルではない説
最終的に、私が口にするのを控えた決定打は、葉の断面の形です。ノビルは葉も中空で断面は三日月形とのことでしたが、私が手元で確認したものは円形でした。
…自分が今、触っているのはいったい何なのか?不安で冷や汗が止まりません。

怯えながら調べてみると、ノビルによく似たアサツキという野草ではないかという案にたどり着きました。葉も茎も断面は円形というのが特徴で、食用としてスーパーで売られることもあるそうです。
ヒガンバナ科ネギ属で、野蒜Allium macrostemonともいうノビル。
同じくヒガンバナ科ネギ属で、浅葱Allium schoenoprasum var. foliosumともいうアサツキ。これだけ近縁となると、素人には見分けがつかないのもうなずけます。
~総じて~
野草の世界は、安易に手を出してはいけなかったです。
とはいえ、そこら辺に生えている雑草が食材になるかもしれないというのは夢があって面白かったので、いい経験になりました。いっしょに調べてくれた先輩と後輩、また温かく記事を見守ってくださった読者の皆様に感謝をお伝えしたいです。お付き合いいただきありがとうございました。
皆さんも、拾ってきた野草を食べたくて仕方がない時は、急がば回れ、庭に植えて一年を通してよく観察してみてください。発芽から開花まで様子を見て、特徴をよく調べてから判断しましょう。ときには専門家に聞いてみる、そんな勇気も必要です。
おまけ企画<終>
5月は主に田植えに向けて準備を進めましたが、6月は第一週の土曜日に田植えを行う予定です。しかし、なんと台風がこの地域に接近しており、天候がとても心配です。果たして予定通りに田植えを終えることができるのでしょうか。また、これからどんどん気温が上がっていきますので、熱中症に気をつけて作業を行っていきたいと思います。
引用
- 愛知用水(木曽川水系) | 用水を学ぼう | あいとよネット | 公益財団法人 愛知・豊川用水振興協会(2026年5月31日閲覧)
- 農場サポーターズ新聞 2025年度5月号 | 農場サポーターズ新聞 | 応生農場サポーターズ | 中部大学(2026年5月31日閲覧)
- 水の上をスイスイ歩ける「アメンボ」の不思議 | 田んぼの生き物 | クボタのたんぼ [学んで楽しい!たんぼの総合情報サイト](2026年5月31日閲覧)
- 農場サポーターズ新聞 2025年度7月号 | 農場サポーターズ新聞 | 応生農場サポーターズ | 中部大学(2026年5月31日閲覧)
- ヤゴが成虫になるまで(シオカラトンボ) | 光村図書(2026年5月31日閲覧)
- 知らない野草、山菜は採らない、食べない!:農林水産省(2026年5月7日閲覧)
作成者:星野、奥、前田