中部大学ワイン・日本酒プロジェクト

(2020/08/26)「アグリバイオ」8月号(北隆館 出版)の”研究者の広場”に私たちのプロジェクトについて掲載されました。

「ウイルス非感染甲州ブドウ樹の作成と上質な甲州ワインの醸造の試み」
Production of virus-free Koshu vines and development of high-quality Koshu winemaking
町田 千代子1・三輪 錠司2

1. 中部大学・応用生物学部 (College of Bioscience and Biotechnology, Chubu University)
2. IBR & 中部大学 (IBR & Chubu University)

Key words: 甲州種, ウイルス, 成長点培養, ワイン醸造

Abstract: 和食に最も合う白ワイン用品種として世界的に注目され始めた甲州(種)は、葉巻病随伴ウイルスに感染しているため糖度が上がらないという弱点をもつ。ウイルス非感染ブドウ樹の作製に用いられる成長点培養は, 甲州ではこれまで成功率が数%と低かった。我々は, 成功率を高めるために, シュートや根の形成に最適な植物ホルモンを求めて種々の候補を検討してきた。さらに、温室で栽培したウイルス非感染ブドウ樹から収穫した糖度の高いブドウを用いて試験醸造を行った。本稿では, 私たちの研究紹介と, 甲州ワインの現状についても紹介したい。